岩手パソコン要約筆記サークル【あいたっち】

平成28年12月18日（日）、いわて県民情報交流センター(アイーナ)において、あいたっち主催の研修会を開催しました。例年、この研修会は、岩手県登録要約筆記者の義務研修も兼ねています。

＜午　前＞

午前の部は、盛岡医療福祉専門学校教員の畠山修さんに、「聴覚障害者と心理臨床」のテーマでご講演いただきました。ご自身の悩みや体験も交えたユーモアたっぷりのお話に会場は笑いに包まれました。
分かったふり、聞こえたふりをしながら過ごした青春時代、聴覚障害者が多くの心理的問題を抱えていることに気づいた畠山先生。障害を受止め、前向きに生きるためには、周りの人たちの協力が必要なのだそうです。健聴者がすべてを理解することは難しいけれど、障害者の気持ちを受入れて寄添う、それが質の良い情報保障につながる、と改めて感じました。

＜午　後＞

午後の部は、「対応力を高めよう」と題し、ワークショップを行いました。病院編と旅行代理店編、２種類の場面を設定したロールプレイでは、皆さんの熱演に感激しました！現場で起こる予期せぬ事態、課題に対してどのように対応したら良いのか、それぞれの立場で意見を出し合い、どのグループも盛上がりました。聴覚障害者と要約筆記者がひとつのことを一緒に考えるとても素晴らしい時間でした。

平成28年12月11日（日）アイーナ６階の団体活動室にて例会を行いました。
参加者は９名。

＜午　前＞難聴体験のお話

午前は、八幡平市在住の中途失聴者のＳさんに難聴体験をお話しいただく会でした。

幼少期に病気治療のために接種された注射により失聴したとのこと。

農家の仕事で忙しい両親に代わり、可愛がってくれたおばあちゃんの声は今でもはっきりと覚えているそうです。

小学校に入学し、「発音がおかしい」とクラスメートにからかわれるなど、小中学校時代は苦しい思いもしたけれど、高校では担任の先生に恵まれ、就職後はろうあ者と友人になり手話を覚えることができ、楽しく過ごせるようになったそうです。

「人との出会いに恵まれて、人に支えられてきた、皆さんに感謝!!!」と何度も言っていました。
私たちは普段、相手に何かをしてもらえないとか、してもらって然るべき、と日々の生活に不満を持ってしまいがちですが、Ｓさんの発想は違います。いつも「ありがとう」の感謝の人でした。

今年１年のまとめの月である12月に、このようなお話をいただけたことは、私たちにとっても『感謝』だと思いました。
Ｓさん、貴重なお話をいただき本当にありがとうございました。参加された皆さんお疲れさまでした。

＜午　後①＞Windows10のWindowsUpdateについて

あいたっちのIPTalk表示用PCはWindows10ということもあり、はじめの約１時間はWindows10のWindowsUpdateについて、実機を使って操作を確認しました。

Windows7や8とは若干手順が異なっています。また新しい機能も増えており、これを知っているのと知らないのとでは現場での対応が違ってくると思います。

＜午　後②＞敬語の使い方について

後半の１時間は、「敬語の使い方」についてのDVDを鑑賞し、ディスカッションしました。

とある会社の新入社員に対し、先輩社員が敬語の使い方を解説するという内容で、１本５～６分のものを５本観ました。１度だけでは理解できず、同じものを２回観ました。ディスカッションでは、間違った敬語を使っている上司や先輩に対して、どのように伝えれば間違いに気付いてもらえるかといった話で盛り上がりました。また、お店のスタッフの言葉遣いに違和感を覚えるという意見もありました。

私たち要約筆記者も、主催者やノートテイク依頼者に対する話し方に気をつけましょう、という締めくくりで終了しました。

11月13日（日）、アイーナ６階にてＮ活フェア『要約筆記体験コーナー＆パネル展示』、同時に例会も開催しました。

例会参加者は９人。
体験コーナー参加者は、男子高校生の２人組でした。
２人にはIPtalkを使って、あいたっちメンバーと自己紹介や好きな音楽などチャットをしてもらいました。
IPtalkの操作方法を説明すると、すぐに覚えて実践してくれました！将来有望です。
テスト勉強に来たところ長い時間を割いて参加してくださり、ありがとうございました。

体験コーナーを開催した６階は、歩いている人のほとんどが勉強しに来ている学生さんのため、体験参加者の確保が難しかったです。
要約筆記や難聴について知ってもらうには、チラシ配布なども必要だと感じました。
参加した皆さん、お疲れさまでした。